羽毛布団は、長年使用しているとどんなに品質の良い布団であっても劣化していってしまいます。
ですが、普段のお手入れを行っていただくだけで、気持ちよくお使いいただけることも事実です。
アイダーダックの羽毛布団は特にデリケートですので、お手入れ方法やメンテナンスについてご紹介させていただきます。
自宅で出来るお手入れは?
羽毛布団の劣化の要因はズバリ「湿気」にあります。
羽毛は湿気をよく吸うという特徴があるのですが、湿気を含んだ羽毛は、へたります。
その状態が長く続くと羽毛同士が絡まり合い、ピリング化してしまいます。
これを防ぐには布団を干し、中の湿った空気を外へ出し、新鮮な空気と入れ替えることで布団は膨らみを取り戻します。
アイスランドよりはるかに湿気の高い日本ですから、
天気のいい日には2~3時間ずつ干すだけで布団の中の空気は入れ替わり、夜はふかふかで気持ちいい布団で眠ることができます。
※紫外線で布団の側生地が傷んでしまうため、必ずカバーを着せた状態で干してください。
メンテナンスはどうするの?
羽毛布団は他の寝具よりも永く使い続けることができます。
ですが、それにはしっかりとメンテナンスを行うことが重要となります。
ステランに使用している最高品質のアイダーダウンであっても永年使用し続けていると劣化が進みます。
劣化した布団をそのまま使い続けていると本来の暖かさが失われてしまう可能性がありますので、
劣化に合わせて適切なメンテナンスを行うことが大切です。
そうすることで100年使える羽毛布団になります。
羽毛布団は側生地を捨て、中身を丁寧に洗うことで羽毛一粒一粒の本来の膨らみを取り戻す、リフォームができます。
ですが、アイダーダウンは他の水鳥の羽毛と性質が全く異なる絡まりの強い羽毛になるため洗浄するのも技術が必要です。
当社は羽毛布団専門工場として20年以上羽毛布団のリフォームに携わってきました。
そのため羽毛の洗浄、側生地の縫製、羽毛の充填の全てにおいて経験豊富なスタッフ達が対応しています。

羽毛布団のリフォームは「中身を洗い、再利用する」ことが最大の目的です。ですので、中身の羽毛をできるだけ取り出すために側生地をその場で切り、丁寧に羽毛を取り出します。
※マスごとに切り込みを入れアイダーダウンを抜き取っていくため、古い側生地は処分します。

羽毛の抜き取りが終われば、今度は長年使用して羽毛が劣化したことで出るファイバーなどのゴミを除塵機で振るい落とします。

除塵機でファイバーなどを落とした後に、アイダーダウン専用の羽毛洗濯機で洗浄していきます。45℃の温水と専用の洗剤で、皮脂や汚れを優しく洗い流してから脱水を行います。

洗いあがったアイダーダウンを、アイダーダウン専用の乾燥機へ移して高温でしっかりと乾燥させてボリュームを復活させていきます。

洗浄が完了したら今度は新しく仕立てた側生地にアイダーダウンを充填していきます。
洗った羽毛を傷めないようにアイダーダウン専用の充填機を使用します。マスごとの羽毛量を量り、1つずつ手作業で丁寧に充填していきます。また、必要に応じて新しい羽毛も補充していきます。
充填完了後は検品し、お客様の元へ発送致します。
羽毛布団の劣化は使用年数や室内環境、使用方法など、使用されているお客様ごとで状態は変わります。
当社がリフォーム加工の時に最も重視している点は、劣化度合を把握したうえでお手入れ方法をご提案していくことです。
ご購入後のステランのメンテナンスも、当社で状態を把握したうえで丁寧に行いますので、どうぞお気軽にご相談ください。